海外富裕層がやっている “究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門

モダンコインの掲載に疑問符が付く、アンティークコイン投資の本。
コイン市場の現状と今後に言及されている。

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書籍データ

タイトル 海外富裕層がやっている “究極”の資産防衛
アンティークコイン投資入門
著者 西村直樹
発売日 2016年 11月22日
出版社 幻冬舎
定価 1,500円(税別)
おすすめ度 starstarstar
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概要

巻頭カラーに、コインが50枚位掲載されている。古代からモダンまで。発行年、重さ、直径、発行枚数、価格と解説付き。
アンティークコインは怪しいというマイナスのイメージを払拭し、その資産的、美術的な価値などの魅力を広めたいという思いから、アンティークコイン投資を紹介している。

アンティークコイン市場の現状から、国内富裕層の投資話、コイン投資のQ&A、コイン売却・相続にかかる税金、今後の展望まで採り上げている。

ヨーロッパのコイン、特にイギリスのコインに主眼が置かれている。
なぜ、富裕層がアンティークコインを支持するのか?を軸にして、コイン投資が解説されていく。
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感想

読み進めるほど、疑問が湧きます。まず、投資本のはずが、巻頭カラーに古代のコインが紹介されています。古代コインは発行枚数が不明です。これは投資ではリスクになります。紀元前のコインでも、数が多ければ希少性が低く、値が上がらないので、投資対象になりません。発行枚数が不明なため、遺跡から何千枚も発見される恐れがあり、そのリスクを負う必要はないです。コイン投資は、発行枚数が明らかなアンティークコインに限定した方が手堅い。古代コインはコレクションとしては面白い。

続いて、同じく巻頭カラーにモダンコインが出てきます。あれ?『アンティークコイン投資』ではないのか?と表紙を見返してしまう。アンティークコインには、様々な定義がありますが、「第二次世界大戦以前に発行されたコイン」、「鋳造から100年以上経過しているコイン」などの定義が、この本にはないです。
アンティークの価値上昇に基づいた投資がアンティークコイン投資。モダンは筋違いで、これは、著者がコインショップの代表なので、商売っ気が出てしまっています。モダンは、発行枚数が少なくても、限定品としての価値だけです。歴史による深みがなく、アンティークの価値はゼロ。モダンはデザイン性が乏しく、価値の高まる要素がないので、投資にはなりません。

コインの価格が掲載されていますが、この価格は相場ではなく、著者のコインショップの販売価格です。

この本では、海外のコイン業者から、コインを購入することは薦めていません。が、『コインはドル、ユーロで売ることもできる』と書いてあります。海外で売るには、海外のコイン業者を通さないといけません。売却額を海外の業者から送金してもらう必要があります。買ってはいけないが、売るのはいい?この矛盾、疑問が解消されません。
そもそも、コインの購入に比べ、出口戦略である売却に関する解説が少ないです。

章立てや構成、まとめ方がいまいちで、コイン投資のメリットとデメリットが交互に出てきたり、まったく説明のない図表が載っていたり、わかりづらい部分があります。
アンティークコイン投資入門者が一度読んだだけでは、わからないところを補足します。
『アメリカの投資家の参加でマーケットが活性化している』というのは、従来、アメリカの投資家は、自国アメリカのコインへ投資していたが、最近、ヨーロッパのコインにも多く流れてきていて、ヨーロッパコインのマーケットが活性化しているということです。ただ、コインは現物資産のため、売買に時間がかかるので、マネーゲームの対象にはなりにくいと著者は言いたいのだと思います。

良かったところは、
アンティークコイン投資をほかの投資と比較する際、それぞれの投資を、リスク・リターン・成功確率で簡潔にまとめ、ほかの投資を全否定していない点。
今までの、多くのコイン投資本と違い、金融不安などの危機感をそれほど煽っていません。
著者のコインショップだけでなく、おすすめのコイン業者をほかに6社紹介されています。

著者主催のセミナー参加者の2割が、実際にコインを購入されるそうです。これからもコイン市場拡大に寄与されることを期待しています。
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